ワークショップの時に大切にしていること
関西では梅雨も明けて、本格的な夏の到来ですね。
さてさて、先日告知いたしました7/24(日)京都上賀茂での「オヤコマーケット」、いよいよ今週末の開催です。
私がワークショップをする時に大切にしていることについて、少しご紹介しますね。
ひとつめは、見守ること。
作ったものが、上手、下手ではなくて、その遊びや制作を通して、そこから何を感じるのか、どういったことに気づくのか、ということが重要だと思っています。
このブログでも、制作例としていろいろ載せていますが、あくまで、例にすぎません。この「色の惑星づくり」のねらいは、赤・青・黄の3色で、様々な色ができ、色相環が作れること、そして全部を混ぜたら黒に近くなるという、減法混色の色彩理論も体感できる点にあります。しかし、ねらい通りに「きれいな色相環を作らなければならない」というわけでもなく、「真ん中の丸い部分は灰色や黒っぽい色にならなければ間違い」ということでもありません。
=テーマはあるけれど、正解がないということ。
美術の授業だったら…先生によっては、もしかしたらきちんとした分量を調節して、本に載っているような色相環を作らないといけないのかもしれませんが、みんな同じような作品になったら、面白くない!
この写真は、娘や友人たちに試作してもらった時のものです。
制作例で載せていた、わりとハッキリした色相環とはまるで違っていますが、同じ3色を使い、作るプロセスも同じなのに、感じること、表現の仕方は人によってまちまちで面白いなぁと感じた作品たちです。
「青が好き」と、青にこだわってその他の色は少し混ぜたり、薄くして混ぜたり。
一方では、まんべんなく赤・青・黄を垂らし、色を重ねているいるうちに、とても穏やかな花畑のようになったり。
スポイトで画用紙をこすって、字を書くように色が染み込んでいくのを見ていたり。
自分が作った「緑」が、たくさんあって、絵の具にある「緑」とはちょっと違う、と感じたり。
この色は好きじゃない。じゃあ、それはどうして?と考えてみたり。
大人は、これまでの経験からも、「こうしたほうがいいよ」とついつい教えてしまいがちなのですが、ぐっと我慢をして、それぞれの感じ方、表現の方法を見守ることが大切だなぁと思っています。見守りながら、「ほぉー、そうするのか!」と発見することが多々。私にとっても学びの場で、楽しんでいます。
ぐちゃぐちゃにしているように見えても、「そんなんしたらダメ!」ではなく、「この子なりの思いがあって、やっていること。どんなことを考えながらやっているのかな」と、少し客観的に見てみると、何だか面白くなってきます。(もちろん、人に迷惑がかかるようなことはダメですが!)
そして、一方で、動けなくなっているお子さんには、「〇〇してみる?」など言いながらも自発的に始めてくれるのを待ってみたり、ヒントになるような言葉をかけてみたり。
ただただ見守るだけでなく、話をしながら言葉を引き出していくことも必要で、そのさじ加減が難しかったりもします。
ではでは、ふたつめの「対話」については、また次回にお話ししようと思います。
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